令和3年12月12日に益城町の震災遺構と水前寺のり養殖場をマイカーで巡るイベントを行った。参加者はスタッフも入れて23名。マイカーは14台、全車に赤いリボンをつけていただいた。スタートは益城町のミナテラス、ゴールもミナテラスである。最初に見学したのは、水前寺のりの養殖場である。養殖場の社長から、面白い話を聞くことが出来た。スイゼンジノリの成長は寒い時期より暖かい時期が成長が早いようである。のりは江戸時代、幕府への献上品であった。このノリは養殖が非常に難しく、日本では三ヶ所(福岡の朝倉市、益城、嘉島)だけである。もともとは食べ物として生産されてきたが、現在は色々な用途がでてきている。化粧品や肌着などに広く使用されている。
ここは、平成30年に国の天然記念物に認定された、谷川の地表地震断層である。益城では3カ所が天然記念物に認定されたが、谷川は極めて複雑な地表地震断層になっている。参加者がいるところが、隆起したところで、ガイドがいる北側が約70センチ盛り上がり、南側が40センチ盛り上がりました。北側は隆起と左横ずれを起こし、南側は隆起と右横ずれを起こした。そういうことで、谷川は、共役断層が発生したといわれている。
上の画像は堂園の地表地震断層である。ちょっと、わかりにくいが畦道がクランク状に曲がっている。画像は下が南で上が北である。北側が2メートル50センチの右横ずれ断層である。地表に断層が現れるためには凄まじい力(エネルギー)が作用しなければならない。堂園地区では建物が約7割倒壊したといわれている。
上の神木は地表地震断層の真上に立っていました。神木の根っこに凄まじい力が働き、木は一瞬に倒壊しました。震度7の破壊力は想像を絶する。わかりにくいが下の画像は根っこが縦になっている。根っこはいくつもの大石を抱いている。熊本地震から5年半たち神木は朽ち果ててきた。震災遺構の保存活用の難しさを感じる。